一般社団法人 日本有機農産物協会(Japan Organic Products Association)

コラム

VOL.8 有機農産物の値段~「なぜ高い?」「安く買う方法は?」

※本記事はオーガニックBtoCサイトより移管した記事になります。

https://organic-btoc.com/index.html

一般的に、有機農産物は、慣行栽培(一般栽培)農産物に比べると割高になりがちです。
その理由として
●長い時間と手間をかけて土作りをすること
●農薬や化学肥料に頼らないため、同じ面積あたりの収穫量が少なくなる場合が多いこと
●除草剤に頼らないため、除草作業が重労働であること など、生産者側の事情や、
●まだまだ生産量が少ないため、通常の流通システム(市場経由)にはフィットせず、生産者から利用者(お店・レストラン・個別の消費者)へ宅配便などで直送しており、配送コストが高くつく
という、物流面での事情などがあります。

一方、そういったハンディキャップを克服するために、
●「大きさや形が不ぞろいなもの」、「泥がついたままのもの」、「少し傷がついているけれど食味には影響がないもの」等々も出荷する
●その時期に畑でとれた様々な野菜を詰め合わせた「野菜セット(※)」を、定期的に消費者に販売することで、売れ残りを失くしたり、発送する曜日を決めて一度に大量発送したりして、合理化をはかる 
など、工夫や努力を重ね、合理化を試みている生産者もいます。
※「野菜セット」…消費者は野菜の種類を選ぶことができず、何が届くかは“畑におまかせ”になります。

「すべての食材を有機に変えるのは、経済的に少し難しい」という場合、まずは、毎日必ず食べる“お米”と“野菜”から、有機農産物に切り替えてみませんか? 
有機農産物を食べる人々が増えることで生産農家数や生産量も増え、流通コストが抑えられれば、今よりもずっと安い価格で販売されるようになるはずです。

≪追記≫いま流通している有機農産物の多くは契約栽培であり、事前に取引価格を決めているため、市場のように価格が変動することがなく、年間を通じて安定した価格で取引されます。台風・大雨・渇水など天候の事情で市場価格が高騰している時などは、有機農産物の方が安価になるという場合もあります。

ライター 小林 さち

日本語学校で教師をしていた20代の頃、生徒さん達が自国の政治・文化・環境問題等について熱く語る様子に刺激を受ける。「自分も“国の底力”を支えるような仕事がしたい」「国の底力ってなんだろう?…まずは“食”と“農業”では?」と、オーガニック系食材宅配会社に転職。仕入れ・商品開発担当者として、全国の農家さん・漁師さん・食品メーカーさん等を訪ね歩く数年間を送る。たくさんの生産者や食材と触れ合う中で、「この国には、良い食品を作ってくれる人が思いのほかたくさんいる。でも、その良さが、生活者(消費者)にきちんと伝わっていないケースが多々あり、良いものがなかなか広がっていかない」ということを痛感するように。以降、広告宣伝の部署に異動した後、独立。現在はフリーランスの立場で、広告プランニング・コピーライティング・商品ラベルやパッケージの企画・食生活や食育に関する記事執筆等を手掛けている。