VOL.12 プロの技で味わう有機野菜~「オーガニックレストラン」を楽しむ
※本記事はオーガニックBtoCサイトより移管した記事になります。
https://organic-btoc.com/index.html

「こんなの食べ方もアリなのね!?」というようなレシピや、ドキドキするほど美しい盛り付けなど、良いレストランでプロの技を味わうと、アイディアや刺激が得られるし、幸せな気分になりますね。
飲食店用のオーガニック認証、通称「オーガニックレストランJAS」(正式名称:有機料理を提供する飲食店等の管理方法)が、2018年12月に制定され、2019年1月に施行されました。オリンピック・パラリンピックの開催にあたり、参加選手やその関係者、各国から観戦にやってくるであろう大勢の訪日外国人等の間で、「安心して食べられるオーガニックレストラン」の需要が高まることが見込まれます。そこで、農水省・有識者・オーガニック認証団体らの協力のもと、オリ・パラ開催に間に合うタイミングで制定・施行されたのです。
コロナ禍によってオリ・パラの開催は延期になってしまいましたが、外食でもオーガニックメニューが選びやすくなるのは、「外食する時も食材をきちんと選びたい」と考える消費者にとっても、「有機農産物をもっとたくさんの方々に食べてほしい」と考える生産者にとっても、朗報と言えるでしょう。
以前から、オーガニック料理を売りにした飲食店は数多く存在していました。が、「どのくらいの割合で有機野菜が入っているのか」「どこの生産者がどのように育てたものか」といった情報を明確に発信できるお店は、実はとても少なかったのです。「オーガニックレストランJAS」が広がるにつれて、“信頼性の高いお店”、“美味しい野菜料理を楽しめるお店”が育ち、増えていくことでしょう。
良いお店を見分ける上で大切なポイントは、「質問にしっかり答えてくれるかどうか?」です。「どこから来た野菜なのか?」「どんな生産者なのか?」等と尋ねた時、お店の人が面倒臭がらずにきちんと答えてくれるでしょうか? そのお店が有機(オーガニック)に対して本気で取り組んでいるのならば、取り扱う食材に関しては十分に情報を把握しようと努力しているはずなのです。
ライター 小林 さち
日本語学校で教師をしていた20代の頃、生徒さん達が自国の政治・文化・環境問題等について熱く語る様子に刺激を受ける。「自分も“国の底力”を支えるような仕事がしたい」「国の底力ってなんだろう?…まずは“食”と“農業”では?」と、オーガニック系食材宅配会社に転職。仕入れ・商品開発担当者として、全国の農家さん・漁師さん・食品メーカーさん等を訪ね歩く数年間を送る。たくさんの生産者や食材と触れ合う中で、「この国には、良い食品を作ってくれる人が思いのほかたくさんいる。でも、その良さが、生活者(消費者)にきちんと伝わっていないケースが多々あり、良いものがなかなか広がっていかない」ということを痛感するように。以降、広告宣伝の部署に異動した後、独立。現在はフリーランスの立場で、広告プランニング・コピーライティング・商品ラベルやパッケージの企画・食生活や食育に関する記事執筆等を手掛けている。