一般社団法人 日本有機農産物協会(Japan Organic Products Association)

コラム

VOL.1 もっと自由に、NEOオーガニックライフ

※本記事はオーガニックBtoCサイトより移管した記事になります。

https://organic-btoc.com/index.html

ひと昔前は、有機食品や環境に配慮した商品は、「環境コンシャスな人」・「自然食主義者」・「健康マニア」などといった、ごく一部の特徴的な人々(今でいう“意識高い系”な層)の間で消費されていました。そのせいか、「有機」や「オーガニック」と聞くと、環境問題や有機農業運動などを思い浮かべ、「なんだか難しそう」とか、「こだわりの強い人たちが集まってそう」など、ちょっと面倒臭いイメージを抱く方々も少なくないようです。また、「有機食品は値段が高いから、我が家には縁がない」という方々もたくさんいらっしゃいます。

近年、「オーガニック」「スローフード」「ロハス」「SDGs」などという言葉を、よく見聞きするようになりました。農薬や合成食品添加物の問題、賞味期限の改ざん、産地や原材料の偽装表示など、食の安全に対して心配な事が増えてきたというのも、理由の1つでしょう。しかし、それ以上に、世界中で、「人にも環境や社会にも優しいもの」「本当に美味しいものや心地よいもの」を求める“声”や“気分”が高まっている時代に入ったからだというようにも思えます。

難しい理屈や面倒なこだわりは、この際、置いておきましょう。「美味しいから」「あの農園の生産者さんの人柄が好きだから」「おなかの赤ちゃんのために安全なものを食べたいから」…等々、入り口はなんでもアリです。「オーガニックって、なんだかちょっと知的でおしゃれな感じがするよね」という、ざっくりしたイメージから入るのだってOKだと思います。まずは、今夜のサラダに使う野菜の1つに、有機農産物を選んでみませんか?

欧米の多くの国々では、日本よりもずっと有機(オーガニック)食材が普及しており、日常生活に溶け込んでいます。日本でも有機農産物の消費がもっともっと増えれば、コストダウンが可能になって、もっと安く、さらに手軽に、手に入るようになるはずです。

肩に力を入れず、無理せず、気軽に心地よくオーガニックライフを楽しんでいただきたい。このコラムでは、そのためのちょっとした知識やコツをお伝えしていきたいと思います。

ライター 小林 さち

日本語学校で教師をしていた20代の頃、生徒さん達が自国の政治・文化・環境問題等について熱く語る様子に刺激を受ける。「自分も“国の底力”を支えるような仕事がしたい」「国の底力ってなんだろう?…まずは“食”と“農業”では?」と、オーガニック系食材宅配会社に転職。仕入れ・商品開発担当者として、全国の農家さん・漁師さん・食品メーカーさん等を訪ね歩く数年間を送る。たくさんの生産者や食材と触れ合う中で、「この国には、良い食品を作ってくれる人が思いのほかたくさんいる。でも、その良さが、生活者(消費者)にきちんと伝わっていないケースが多々あり、良いものがなかなか広がっていかない」ということを痛感するように。以降、広告宣伝の部署に異動した後、独立。現在はフリーランスの立場で、広告プランニング・コピーライティング・商品ラベルやパッケージの企画・食生活や食育に関する記事執筆等を手掛けている。